<   2010年 12月 ( 4 )   > この月の画像一覧

冗談じゃないぜ

まだ集中治療室だった。
じーちゃんは点滴しかしておらずお腹が空いているらしく「セツロウ(わたしの父)に、流動食をくれるよう先生に相談してくれと言ってくれ」としきりに言う。宇宙に持っていくアレよ、みたいなことも言っていた。流動食のイメージだと思われる。
元気にならないと。ここはなんとしても乗り越えないと。
気分がとてつもなく落ちそうなので、大丈夫よ絶対持ち直すが、と家族へ言いふらす。覚悟しとけとか、聞きたくない。回復しないようなことを言う父について苦言を出したら、お父さんは長男だからいろいろ考えるのよと母に言われた。
先生に何か言われているのかもしれない。わたしは泣くから教えてもらえない。母方のじーちゃんの時もだった。本当のことは教えてもらえない。知りたくないから訊きもしない。
わたしは自分勝手な怖がりだ。

昨夜は梅酒を飲んで寝た。夢をみなかった。または覚えていないだけか。わからんが、今夜も飲んで寝る。できることなら目覚めたくない。でもわたしはきっと目覚める。そして一日が始まる。いつまで続くのか。重い。この先何回見送ればいいのか。
見送られる側になりたい。だけど自分ではどうにもできない。
[PR]
by sk_anne | 2010-12-05 19:27

吐き出す

今鏡を見たら顔に赤味がない。ちょっと、青い。
寒いせいだ多分。

父方のじーちゃんの具合が悪い。血圧が高くなり胸の痛みを訴えて入院していて、だけど2日前までは仕事帰りに寄るとテレビを見ていた。もうなんともない、と言いながら。退院も間近だった。
だが昨日の夕方寄ったら具合が悪そうでご飯も食べていなかった。代わりに食べろと言われたので海老の天ぷらをひとつ食べた。美味しかった。久しぶりにお風呂に入ったと言っていた。
胸の痛みがおさまらず今度は血圧が低くなりすぎたため、今朝から病室を移った。集中治療室だ。
じーちゃんの胸には動脈瘤というのがあるそうだ。高齢のため手術はできない。血圧が安定しないといつ破裂するかわからないと聞いた。
破裂。嫌な言葉だ。
だけど、血圧が安定すればひとまず安心で、退院できる。
まだまだ元気でいてもらわなきゃ。みんな騒ぎすぎるのだ。大丈夫なのに。明日安定するかもしれないし、明後日には安定するかもしれないのに。じーちゃんはまた必ず帰ってくる。
なのにみんな騒ぎすぎる。それを腹立たしく思う。騒ぐとじーちゃん自身が悪いと勘違いするかもしれない。
さっきじーちゃん家へ行ったらばーちゃんが弱気になっていた。叔父さんもやってきて、久しぶりに話をした。わたしはみんな騒ぎすぎると言った。叔父さんもそのとおりだと言った。危篤状態というわけではないのだ。冗談じゃない。わたしは絶対大丈夫だと思う。明日は休みなので朝行って励ましてこないと。
自分の寿命はわからんが、できるものなら10年分けたいと本気で思う。わたし自身はもうたくさんだ。仮に明日不慮の事故で命を落としても自分としては正直かまわない。そしたら分ける寿命もなくなってしまうけど。
しかし今現在わたしは生きていて、家のひどい雨漏りと間取りを早くなんとかしなきゃいけないと思う。また一緒に暮らせるようにしないと。

寒いと滅入る。
[PR]
by sk_anne | 2010-12-04 22:39

マイホーム

怖い夢をみた。夢でよかったと思う類の夢だったが、朝から疲れる。

夢の中でわたしは家を購入していた。家というよりこじんまりとした保養所みたいな廃屋で、森の中にあり、手を入れなければ暮らせないボロさだった。格安だったがリフォームに費用がかかるよなぁ・・と思っていた。
屋上に露天風呂がついているらしい。らせん状の階段は一応大丈夫そうだった。それで上へ行ってみたら、屋上のはずなんだがひどく狭い。白いシートみたいなもので頭上が覆われており、そこには家庭用の白いバスタブがあった。一緒にいた誰かが蓋をとったら人の脚が見えた。嫌な感じ。わたしは恐怖でそれ以上見ることができなかった。一緒にいた誰かはバスタブの中の死体を抱き上げたのか、服の胸のあたりが血だらけになっていた。
台所跡と思われる場所にはジャムの瓶が置いてあり、蓋を開けたら透明の細いなめくじみたいな変な生き物がたくさん入っていた。
この建物はヤバいんじゃないかと強烈に後悔したが、もう購入してしまったあとだ。
その日は小学校の朗読会に出ることになっていた。その前になぜかふれせん三階の多目的ホールにいて、バスケットボールの試合に出なければならず、しかもユニフォームがミニスカートだと聞かされ、嫌で仕方なかった。
死体のことも誰かに話したいのだが話せない。
そんなことが途切れ途切れに続く夢だった。もっといろいろ不可解なことがあったと思うが、出てきた人や細部は覚えていない。教室だったり、廊下だったり、ふれせんだったり、保養所跡の廃屋だったり、場面は切れ切れだがずっと怖くて嫌な気分だった。
寝る前に四畳半を書いていたからかもしれない。我が家の雨漏りがずっと気になっているせいかもしれない。
[PR]
by sk_anne | 2010-12-03 23:47

2年半前に亡くなった母方のじーちゃんが夢に出てきた。
台所だった。
ハンテンを羽織って、奥のこたつ(実際のじーちゃんちの台所にはこたつは置かれていないんだけど)に寝転んでいた。こちらに背を向けてはいたが間違いなくじーちゃんだった。
ばーちゃんは手前のテーブルに座ってご飯を食べていて、今より若く、元気そうだった。
わたしは今の年齢で、流しのところに立って二人を見ていた。じーちゃんの向こう、居間へ続く障子は閉まっていて、薄暗いなぁと思いながら。茶碗のご飯の白さが際立っていた。
朝起きたら何かが抜け落ちてしまったような心持ちがした。抜け落ちた場所を風が通り抜けて寒いと思っても、一日は始まる。埋める時間も術もない。顔を洗い、食事をとり、支度をして、車を運転し職場へ行き、一日の仕事をこなす。

夢でみた世界は、当たり前すぎてわざわざ「当たり前だ」と認識することもなく、ずっとこのままだと無意識に錯覚し、無邪気に安心していた昔の世界だった。昔確かに経験した世界だった。今望んでも叶わない世界だった。

最近は、すべてが過去になり、やがてなにもかもが終わるのだとよく思う。
今周りにいる人たちはいなくなり、大事にしているものも、なくなったら困るものも要らなくなる。遅かれ早かれ自分も消滅する。そっくりそのまますべてが消滅する。
だから何が起こっても悲しむことはないのだと思いたい。
どうして自分がここにいるのか不思議に思うこともある。だが、生きているからやらなきゃいけないことはある。
顔を洗い、食事をとり、支度をして、車を運転し職場へ行き、一日の仕事をこなす。
わたしは生きているので。
[PR]
by sk_anne | 2010-12-02 21:20

演劇集団非常口・しまだの寝癖に覆われた根暗な頭の中です。どうも。