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九州戯曲賞のはなし①

九州戯曲賞、大賞をいただくことができました。
関係者のみなさま、これまで応援し、支えてくださったみなさまに心から感謝いたします。

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みなさまからお祝のメールや言葉をいただく度に、少しずつ現実味が増し、自覚が生まれてきている気がします。

受賞作「四畳半の翅音」は、昨年、お隣の宮崎県で発生した口蹄疫から着想を得た作品です。口蹄疫発生時の張り詰めた空気。目に見えないものに対する恐怖。いつそれがやってくるかわからない恐怖。あわせて、米軍基地移設問題などがイメージの基盤になっています。あくまでもイメージなので、そのものずばりは出てきませんが。ある施設、という意味では、原発問題にも通じると思う。
近くの川の土手にぶわーっと咲く花や、市のごみ処理施設の高い煙突、鹿児島市へ向かう途中にある菓子工場、ばーちゃんの鏡台、スタバ王子。そう分析していくと、自分の戯曲は普段生活の中で見聞きするもののイメージの連なりなのだと改めて思う。イメージだけ残して別物に変えるときに、今現実に生きている世界をどれくらいの割合で残すかというのが、作品全体の雰囲気をつくるときに結構大きなポイントになるのかもしれないと、今ここまで書いていて思いました。
文章にすると整理できるからいい。

最終審査交流会の席では最終審査員の方々全員とお話させていただくことができた。やはり緊張して固くなりつつ、いろいろな見方や批評を直接伺うことができた。とにかく貴重な時間。
その中で、鹿児島のこの場所、自分は狭い地域しか知らないということへの引け目、それがネックだと思っているということなども思い切ってお話した。そして、そんなことは考えなくて良いのだと、気持ちが軽くなった。
ここで感じたことを書く。個を突き詰めれば普遍性に達するということ。


(次回へ続く。よかったらまたおつきあいください。)
by sk_anne | 2011-06-21 21:52 | 戯曲

演劇集団非常口・しまだの寝癖に覆われた根暗な頭の中です。どうも。


by sk_anne