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町と自分とばーちゃんと

かよちゃん、
と呼ばれていた。

鹿演協理事会があり、就業後に鹿児島市へ行ってきた。
帰り道、運転しながら、ばーちゃんの言葉が急に思い出された。
忘れていた言葉を急に思い出す。だよね、そうだったね、よし、と思いながら高速を飛ばした。
先日、西村賢太著『苦役列車』を読んだのだが「苦役列車」の次に収録されていた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を読みながら、ばーちゃんから聴いた串木野さのさを思った。ばーちゃんも、落ちぶれて〜、と歌っていた。
そんな感じで偶然触れたり、思い出したりする。
初盆がくるからかなぁ。
二年続けて初盆だなぁ。

わたしは自分の寿命を大事なひとたちに10年ずつ分けられたらいいのに、と真剣に考えていた。今日運転中にもそう思った。
自分の命が何年あるのかはわからないけれど、80才まで生きられるとして、あと47年だ。たとえばこれから4人に分けたら40年。自分の残りから差し引くと、あと7年。
わたし自身はあと7年生きられたらもう十分な気がする。
だが、そんなことはできないし、そんな気持ちで生きていくのは、きっと身勝手で失礼なことに違いない。
昨日からまた自分が嫌になってきているのだ。わたしは汚い人間だ。口に出さないだけで心の中には説明しようのない禍禍しい思いが渦巻いている。
それなのに。
わたしはこの町が嫌いだが、たぶん愛している。町と自分は似ている。と、さっき伊佐市内に入って見慣れた景色の中、運転しながら思った。

朝になればだいぶマシかな。
by sk_anne | 2012-08-08 00:45

演劇集団非常口・しまだの寝癖に覆われた根暗な頭の中です。どうも。


by sk_anne